2016.09.13
教えたいけれど教えたくない、でも仲のよい人には教えたい!
そんな名店を食通がリレー方式で紹介していきます。
日本中においしいお肉を食べさせてくれお店はたくさんありますが、どこか特別な一軒と言ったら、奈良は生駒にある「きみや」ですかね。
友人から「奈良の生駒の国道沿いにすごい焼肉屋がある。見た目は小汚い国道沿いの焼肉屋にしか見えないんだけど、ありえないヒレ肉が食べられる」と聞いたのがきっかけ。某食レビューサイトの評価を見てみたら、3.01と低い。しかし、口コミのレビューを見ると総じて高評価。僕の中での食レビューサイトを読み解くコツがあって、こういう点数の付き方をする店に隠れ名店が多い。これは一度行かねばと意を決して初めて訪れたのが今から4年くらいまえ。
メニューは基本ヘレ(関西弁でヒレ肉のこと)のみ。ロースもカルビもありません(金曜日限定でタンがあることはあります)。予約は必須。お店に訪れると200gオーバーののヒレ肉の厚切りが二切れで1人前。つまり400gオーバー。これが人数分お皿に盛られて既にテーブルにスタンバイしている。
1人で店を切り盛りする一瞬強面、でも実は優しい店主のおやっさんが、炭火ロースターで丁寧に焼いていってくれる。両面程よく焼き目が付いたら、2本のフォークでヘレ肉を割いていく。ナイフなんか全く必要がないくらい肉が柔らかいから面白いように簡単に肉が割けていく。これは写真でどこまで伝わるかわからないけど、ホント衝撃的な光景。焼き上がった肉は、おろしニンニクが添えられたタレにつけて食べるんですが、まぁ、美味いのなんの!
ヘレの中でも最上級部位であるシャトーブリアンなんじゃないですか? しかし、どうしてこんなに柔らかいのかが理解できずご主人に何か仕込みをしているのか尋ねたら「別に特別なことなんてしてまへん。うちは50年以上ずっと良い肉を仕入れさせてもらってるだけや」とおっしゃる。もはや、それ以上詮索するのは野暮というもの。
そして、400gオーバーのお肉は瞬く間に各人の胃の中へ消えていく。満足感は半端ないです。正直、有名ステーキ店でこのクオリティのシャトーブリアンを400g注文したら一体お勘定は幾らになるのやら、と下世話すぎる考えが脳裏をよぎりますが、キムチとキャベツと飲み物も飲み放題のややドンブリ勘定で1人の支払いは15,000円前後。しかし肉質とこのボリュームから考えると破格と言わざるを得ない。もしお肉が余ったら持ち帰りできるのだとか。
贅沢な極上の肉を昔ながらの焼き肉のタレで、しかもこのカジュアル過ぎる空間で食すのが、何ともシュールでプリミティブな体験だと言えます。
以来、食通の友人達にも紹介しているのですが、みんな一様に大絶賛してくれます。こんな焼肉屋さん世界でここだけだと断言します。肉好きの皆さんは是非体験されることを心からお勧めいたします。
〒630-0115
奈良県生駒市鹿畑町907
1966年7月6日生まれ。京都市出身。
Fantastic Plastic Machine。DJ/プロデューサー
97年秋、『The Fantastic Plastic Machine』でデビュー。98年秋、2nd アルバム『LUXURY』、翌99年秋MxSg『Take Me To The Disco』をリリース。2枚のアルバムは98年以降ヨーロッパとアメリカでもリリースされ世界中から注目を集める。
DJとしては、ジャンルという固定された概念に縛られる事無く、常に独自の視点で独自の音楽を産み出していくスタイルが支持され、国内は全都道府県制覇、海外でも約50都市にてプレイ、さらに国内外のハイブランドによるパーティーのDJとしても活躍している。
現在では、東京SOUND MUSEUM VISIONと大阪Live&Bar11-onzieme-にて「Hyper Society」をレギュラーパーティとして開催中のほか、京都WORLDにて「京都大宴会」を不定期開催中。
活動の幅は音楽のみに留まらず、過去には大手アパレル企業でMDとして、また某ファッション誌でエディターの経験もあり、時計や車などへの造詣も深い。また、グルメ通としても知られており、全国各地を網羅する情報量の多さから、各界著名人からの信頼も厚い。