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2016.09.28

イエニクのススメ ハンバーグ編 第4回

イエニクのハンバーグ編が最終回!「大人の肉ドリル」でおなじみ、松浦氏がお家でおいしいお肉料理を満喫できる肉レシピを公開!

 

イエニクのススメ ハンバーグ編 第1回

イエニクのススメ ハンバーグ編 第2回

イエニクのススメ ハンバーグ編 第3回

イエニクのススメ ハンバーグ編 第4回

では、作ってみよう! レシピ公開

さて、お待たせしました!(原稿も) いよいよハンバーグのレシピ本編と相成ります。ここまでの話をまとめるとポイントは3つ。ここに気をつければ、家のハンバーグが劇的にうまくなる。

 

1.肉+塩に低温で摩擦を加えることで肉を結着させる。

2.玉ねぎを加え、うまみや食感をUPさせる。

3.表面を焦がさず、しかし焼き目をつけながら、内部まで火を入れる。

 

1.以外の手法は、当たり前の手法に思えるかもしれないが、大切なのは手法それ自体ではない。その手法を選択する目的だ。

 

第2回で触れたように、例えば2.なら、玉ねぎに熱を加えるか、生で混ぜ込むかだけでも味は変わる。そして熱を加えるにしても、油分を入れるか入れないか。そして玉ねぎを肉に混ぜ込むタイミングにもよって、種の質は変わる。

 

3.の焼き方にしても、とりわけ肉の場合は「フタをして中火で●分」なんてレシピを生真面目に「時間通りに中火で」と受けとめていたら、いつまで経ってもハンバーグは……いや肉焼きはうまくならない。人によって中火の概念は微妙に違うし、火力のクセもある。気温、肉の形・温度、使う鍋だって違う。なるべく条件をそろえながら、それでも「毎回条件は変わるもの」と目の前の肉と向き合うことで、焼きは加速度的に上達する。

 

ハンバーグ編最終編の今回は、まったく方向性の異なる2種類のレシピを紹介する。ひとつはいつものごはんに合うタイプながら、肉味濃厚なタイプ。もうひとつは、洋食のようにパンやアルコールに合わせる、肉肉しいタイプだ。ぜひ試して頂きたい。

ごはんに合う、肉味&肉汁たっぷりハンバーグ

■材料(4人分)
合いびき肉 500g
塩 小さじ1
こしょう、ナツメグ 適量
玉ねぎ(大) 1個
バター 20g
食パン(8枚切り) 1枚
牛乳 100ml
サラダ油 少々

 

 

■作り方
1. 玉ねぎをみじん切りにして、バターで炒める。きつね色になったら平らな皿やバットにあける。あら熱が取れたら、冷蔵庫で冷やす。食パンは適当にちぎって牛乳に浸す。

 

2. 冷蔵庫で冷やした合いびき肉をボウルに入れる。塩を加え、ボウルごと冷やしながら、木べらで練る。練る感触がずしりと重くなったら、こしょう、ナツメグと1.を加えてさらに練る。ひとつずつ楕円形に成形する。

 

3. フライパンを中弱火にかけ、サラダ油を薄くひく。2の肉種の中央を凹ませてフライパンに入れ、4分程度を目安に焼き色が確認できたら裏返す。火を弱めて、フタをしてじっくり焼き上げる。焼き上がりの目安時間は両面合わせて8~10分程度。皿に取り、好みのソースとつけ合わせを添える。

かたくないのに力強い! 肉肉しいハンバーグ

 

■材料(1人分)

牛肉(できれば肩ロースなどのブロック肉) 200g

玉ねぎ 1/2個

塩 小さじ1/2弱

黒こしょう、ナツメグ 適量

牛脂 少々

 

■作り方

1. 冷蔵庫から出した肉を5mm~1cm程度の細切りにして、ボウルに入れ冷蔵庫で15分ほど再度冷やす。玉ねぎはみじん切りにする。

 

2. 肉入りのボウルに塩を加え、しゃもじなど手の熱が伝わらないような道具でしっかり練る。肉同士が結着し、ずしりと重く感じられるようになったら、こしょう、ナツメグと玉ねぎを加える。全体が均一になるまで混ぜたら、厚さ1cm程度に成形する。

 

3. 中弱火にかけたフライパンに牛脂を入れる。しっかり脂が出たらハンバーグの種を入れ、フタをせずに4~5分焼く。

 

4. ハンバーグの横の色が半分程度の高さまで変わったら、ひっくり返して弱火にする。裏面の焼き時間も同じくらいが目安。ハンバーグの横の面の色がすべて変わったら、完成。皿に盛り、つけ合わせや、塩、こしょう、マスタードなどを添える。

 

日本のハンバーグは食感がやわらかい。だから、お子様ランチのようなメニューに欠かせないアイテムとなった。しかしだからこそ、子どものためのメニューだと誤解され、子供向けに進化してきてしまった。だが、大人にしかその魅力がわからないハンバーグもある。肉肉しいハンバーグなどはまさにその好例である。

松浦 達也

松浦 達也

東京都武蔵野市生まれ。編集者・ライター。さまざまな「食」を「食べる」「つくる」「ひもとく」フードアクティビスト。調理の仕組みや科学、食文化史などを踏まえ、『dancyu』などの料理誌から一般誌、新聞、書籍、Webまで幅広く執筆、編集を行う。テレビ、ラジオなどでは食のトレンドやニュース解説も。近著の『家で肉食を極める! 肉バカ秘蔵レシピ 大人の肉ドリル』(マガジンハウス)ほか、自らも参加する調理ユニット「給食系男子」名義で企画・構成を手がけた『家メシ道場』『家呑み道場』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はシリーズ10万部を突破。

ブログ「うまいものばか!」

http://umaimonoholic.blogspot.jp/