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2017.01.06

イエニクのススメ 生姜焼き編 第4回

イエニクの生姜焼き編!「大人の肉ドリル」でおなじみ、松浦氏がお家でおいしいお肉料理を満喫できる肉レシピを公開! 最終回は秘伝のレシピ公開。

第1回(生姜焼きとは篇) 第2回(仕込み篇) 第3回(焼き篇)

イエニクのススメ 生姜焼き編 第4回

さて、生姜焼き編も今回で大団円。レシピ本編に突入! というわけで、まずはここまでのおさらいから入りたい。

 

1.肉に下味を入れる/入れない両パターンあり。
2.粉を振る/振らない両パターンあり。
3.火入れの時間を短縮しつつ、肉に焼き目がつくような工夫をする。

 

という、かなり多様な方向になるのが、「みんな大好き生姜焼き」の悩ましいところだ。

 

1.については下味を入れると、肉がへ変性して持ち味が変わってしまう。つまり薄切り肉については、下味を入れないほうが、肉の持ち味をいかすことができる。生姜焼き用のロース肉や豚コマなど、ある程度の厚みがある肉については下味を入れるという方向も視野に入れる。

 

2.はできれば粉を振ったほうが食感もよく、肉が硬くなりにくいので振りたくなるところだが、薄いバラ肉などであれば、粉の有無でそこまで味が変わるわけでもない。簡便にするためにも「振らない」という余地を残したい。

 

3.については、肉の炒めを「強火」「短時間」とし、玉ねぎ、タレなどとの相性についてベストの選択肢を探りたい。

 

というわけで、今回提案するタイプは「豚バラ薄切り生姜焼き」「豚ロース生姜焼き」の2パターンである。

どちらも大人向けに生姜を効かせたかなりきりりとした味に仕上げているので、苦手な方は少し生姜の量を控えられたい。その場合、そもそも今夜のメニューが生姜焼きでいいのか、という疑問は残るのだが。

レシピ2連発!! 家庭では2人分ずつ作ろう

●がっつりもりもり生姜焼き
■材料(1人分)
豚バラ薄切り肉 150g
玉ねぎ 小1/2個
にんにく(すりおろす) 1片
醤油、酒、おろし生姜(国産) 各大さじ1
みりん 大さじ1/2(玉ねぎを入れない場合は大さじ1)
片栗粉(お好みで) 小さじ1~2
サラダ油(太白ごま油がおすすめ) 小さじ1

 

■作り方
1.醤油、酒、おろし生姜、おろしにんにく、みりんをすべて合わせる。玉ねぎを薄くスライスする。豚肉に片栗粉を振って、ざっくり合わせる(ムラがあるくらいでよい)

 

2.樹脂加工のフライパンにスライスした玉ねぎを並べ、弱火にかける。玉ねぎが透き通ってきたら、混ぜる、返すなどして全体に火を通して一度皿に取る。

 

3.上記のフライパンにそのまま油を入れ、強火にかける。フライパンが十分に熱せられたら、豚肉を広げて並べ、焼き目の香ばしい香りが立つのを待つ。香りがたったらざっとひっくり返し、その上に玉ねぎを戻して、再び焼き目の香ばしい香りが立つのを待つ。再度香りが立ったら、合わせ調味料を入れ、全体を混ぜ炒める。

※粉をはたいたほうが食感は楽しいが、はたかなくてもOK。玉ねぎも入れなくても成立するが、その際には甘みを補うためみりんは倍量に。

 

 

●洋食風ロース生姜焼き
■材料(1人分)
豚ロース生姜焼き用肉(3mm程度の厚さのもの) 150g
醤油、酒、みりん、おろし生姜(国産) 各大さじ1
玉ねぎのすりおろし 大さじ2
小麦粉(片栗粉でもいい) 大さじ1
塩、胡椒 各1つまみ
サラダ油(太白ごま油がおすすめ)大さじ1

 

■作り方
1.豚肉はまな板の上に広げ、肉叩きや瓶などで叩いて伸ばした後、周囲から寄せるようにもとの大きさに戻す。塩こしょうを軽く振る。醤油、酒、みりん、おろし生姜、すりおえろし玉ねぎをすべて合わておく。

 

2.合わせ調味料に豚肉を5分漬け込む。引き上げたら水分をしっかり切り、小麦粉をまんべんなくはたく。
3.強火に熱したフライパンにサラダ油を入れ、肉を並べる。片面に焼き目がついたら、ひっくり返し、裏側にも焼き目がついたら皿に盛る。そのまま火を中弱火に落として、つけダレを入れる。フライパンに残った焦げなどをしっかりこそげ落とし、皿に持った生姜焼きにかける。

※肉はフライパンの上のみでなく、皿の上でも余熱で加熱を進めるイメージ。フライパン上で内部まで火を通そうとするとかたくなってしまうリスク増大。フライパン上で、両側から焼き目がつくほど加熱をしていれば、予熱で内部まで火は通る。鍋肌に残った小麦粉の焦げ目でブラウンソースをつくるイメージで。

 

もちろんどちらも大量のキャベツを盛って。マヨネーズや七味などは好みで添える。かなり生姜をきっちり効かせた大人仕様なのでご注意あれ。

 

大切なポイントとしては・・・

家庭のコンロとフライパンでは、まともな生姜焼きは2人前までしか作れないと考えていい。それこそプロ用の巨大なフライパン&高火力の熱源が必要になってしまう。まずは一人前をきっちり強火で仕上げて、焼き目をつけた生姜焼きのコツをつかむところから始めたい。

 

ちなみに生姜やにんにくは産地によって味や香りが違う。できれば国産のものを手持ちのおろし金でおろしていただくのが、味、香りがもっとも立った仕上がりになる。

松浦 達也

松浦 達也

東京都武蔵野市生まれ。編集者・ライター。さまざまな「食」を「食べる」「つくる」「ひもとく」フードアクティビスト。調理の仕組みや科学、食文化史などを踏まえ、『dancyu』などの料理誌から一般誌、新聞、書籍、Webまで幅広く執筆、編集を行う。テレビ、ラジオなどでは食のトレンドやニュース解説も。近著の『家で肉食を極める! 肉バカ秘蔵レシピ 大人の肉ドリル』(マガジンハウス)ほか、自らも参加する調理ユニット「給食系男子」名義で企画・構成を手がけた『家メシ道場』『家呑み道場』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)はシリーズ10万部を突破。最新刊『新しい卵ドリル おうちの卵料理が見違える!』(マガジンハウス)が好評発売中。

ブログ「うまいものばか!」

http://umaimonoholic.blogspot.jp/