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2017.04.07

ステーキは右から左から?

ステーキやハンバーグ、左右どちら食べてますか? 今回はそんなお題です。

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大人のテーブルマナーを学ぼう

ステーキは右から左から?

動作はゆっくり、手数は少なく!

今回は肉の切り方について考えてみる。

 

昔のレストランは、どうも、ステーキナイフがよくなく、以前、ミートローフで全然肉が切れなく往生した経験がある。なにせ、肉が切れないため皿の上で何度もナイフを使うとテーブルまで揺れる有様なのだ。
一度あまりの酷さに、レストランで文句を言って全部切って出してくれと頼んだことがあった。

最近では、肉ブームが反映されたのか、ちょっとしたバルでも、ライオール(ラギオール)等のちゃんとしたステーキナイフを出してくれるので大分進歩したと思うのだ。

 

さて、肉は食べる分だけ切りながら食べるか、一度に全部切って食べるのかは国によって違う。
全部切って食べたも良いマナーの国はアメリカだが、フレンチでもイタリアンでも基本は切りながら食べるのだ。
そして、右利きなら右手にナイフ,左手にフォークなので、左から切り取る(これから口に入れる)肉をフォークでおさえ、右手のナイフで切るのが鉄則だ。

 

これは、肉ばかりではなく、他の料理にも当てはまるのだが、なぜ左から切るかというと理由があるのだ。
理由は簡単で、切った肉を一番早く食べることが出来るということだ。
これが、右から切っていくと、フォークで刺して右からナイフで切ると、刺したフォークを一度外して切った肉にもう一度刺さないといけないことになる。
肉を刺す回数が多くなり、ジューシーな肉汁がこぼれ落ちやすくなり、肉の味を損ねてしまうのだ。

 

また、ここからはおまけなのだが、食べ方の視点からでもずいぶん違いがある。
日本ではご飯や汁物の器を持って食べるが、中国や韓国では、持って食べるのはマナー違反だ。

食器を持つ、持たないは、食器の素材その物の長年の歴史があるかではないかと思うが、日本では元々食器は木製が中心で、これに漆をかけている。熱い汁物を手に持っても縁と高台の部分を持てば、持てる。
しかし、磁器製の食器は熱伝導が高く熱くて持てない、ましてや、韓国の鉄製(ステンレス)の食器はさらに持てない。
必然的に持たずに卓に置いてままで、匙や箸で食べることになる。

 

もう一点は汁物に直接器に口を付けていい日本は特殊で、多くの国ではスプーンを使うということだ。
フランス料理など西洋料理ではスープは飲むものではなく“食べるもの”なのであり、ゆえに、器に口を直接つけるのは動物のおこないなのだ。
中々生まれついての食習慣はそう簡単には変えられないのだが、マナーの観点からは、音をたてるのだけは絶対に避けなければならない。
そのために、普段からスプーンでソープなどの汁物を飲む際に、スプーンに口をつけてすするのではなく、スプーンごと口に入れて食べる習慣をというか、訓練が必要なのである。

 

食卓の上では、動作はゆっくりと“手数は少なく”することにより、エレガントに見せるのが大人というもんだ!

お手伝いハルコ 後藤晴彦

お手伝いハルコ 後藤晴彦

出版関連の雑誌・ムック・書籍の企画制作のアート・ディレクションから、企業のコンサルタントとして、商品開発からマーケティング、販促までプロデュースを手がける。 お手伝いハルコのキャラクターで『料理王国』『日経おとなのOFF』で連載。『包丁の使い方とカッティング』『街場の料理の鉄人』『一流料理人に学ぶ懐かしごはん』など著書多数。2012年より故郷の岩手県の産業創造アドバイザーに就任。食アプリサイト「TERIYAKI」メンバー。ぐるなび「ippin」のキュレーターとしても活躍中。

http://otetudaiharuko.blogspot.jp/