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2017.02.24

みんな大好き町中華  うまい肉メニューを探せ(1)

赤いカウンター、無造作に置かれた醤油や胡椒の瓶、厨房からはゴーッ!という強い火力の音、そして中華鍋と玉杓子を操る音がリズミカルに鳴り響く……。好きなんですよね、町中華。
そこで、肉料理のうまい町中華特集、始めました。

みんな大好き町中華  うまい肉メニューを探せ(1)

まずはランチで肉入チャーハンを食べよ!

水天宮の「来々軒」にお邪魔しました。創業は昭和43年9月という老舗です。実はここ「取材お断り店」なのですが、今回は特別にお話を聞かせてもらうことができました。

 

平日の昼はとにかく大忙し! 「肉野菜炒めにライスね」、「五目焼きそば、醤油味で!」と厨房はフル回転。なかでも人気のメニューが肉入チャーハン780円。なんたって「肉入」ですよ、名前がそそるでしょ。しかも、ただパラパラを売りにするチャーハンと違い、ほんのりしっとりしているところがいい。醤油にもこだわっていて、千葉県のとあるメーカーのものを創業以来48年間使っているんだそう。

 

「あれじゃないとうちの味が出ないんだよね」と言うのは店主の河野さん。肉入チャーハンのキモであるチャーシューのおいしさも、その醤油によって生み出されています。
「うちのは煮豚だからね。その日よりも1日寝かしたのがおいしいんだよ」

 

そのチャーシューをビールと一緒に食べたい! という人は、夜にいらっしゃい。
この「来々軒」、昼は昼でいいのですが、夜がまたすばらしいんです。昼には注文できない一品料理が楽しめる。そこには肉肉しい品々が並びます。

町中華のから揚げは、なぜ鳥ではなく豚なのか

町中華って、なぜか鳥のから揚げじゃなく豚肉を使う店が多い。不思議に思ったことはありませんか? 私もそう。その答えは至極簡単でした。

 

「なぜってさ、そりゃあうちは鳥使わないから」
単純に仕入れの問題?
「そう。よそも同じ理由だよ」

 

なーんだ、と少々肩すかしをくらったところで調理風景を見ると、おっ、鳥のから揚げとはまったく作り方が違うじゃありませんか。

 

取り出したのは豚のバラ肉。卵や粉、醤油、香辛料をといた特製のタレに絡め、ミルフィーユのように重ねていきます。そしてそのまま油のなかへ。ジュワ~。いい音、いい香り。
頃合いを見て油から引き上げ、ひと口大に包丁を入れていきます。サクッサクッサクッサクッ。なんとも小気味のいい音。あらかじめ水にさらしてあった白髪ねぎをのせたら完成。

 

立ち上る香ばしい香り。ああ、もう我慢ができません。ひと口放り込めばたちまちレモンサワーが欲しくなる。にくい、いや、肉(ニク)い一品なのであります。

 

「うちのはしっかり味付けしてあるから、何もつけなくてもおいしいだろ」
はい。ラードのコクをしっかりまとった肉唐揚げ1,450円は、夜の来々軒のごちそうです。

 

そして夜は、知る人ぞ知る2階席もオープンします。利用は17時から。カウンターメインの1階と違い、こちらは4人掛けテーブルを配した客間のよう。ドリンクは客が冷蔵庫からセルフで取り出し、会計時に店が空きビン数えて計算をします。互いに信頼関係があるからこそ成り立つスタイル。近隣の某外資系IT企業のみなさんを中心に夜な夜な宴会が行われているため、予約はマスト。

 

マックスは30人ですが、24人ぐらいまでの利用がゆったりできておすすめとのこと。しかも河野さんたら「18人いたら貸し切りにしますよ」って。どこまでもゆったりできるじゃないですか。

 

さらに、お品書きに目をやると、「来々風ステーキ」なるメニューを発見。しかも2階を利用する客のみが注文可、かつ事前予約必須というから、これは気になりますね。
「牛肉を中華鍋で焼いて、肉汁が出たところに醤油と生姜とお砂糖を入れる。お砂糖は三温糖ね」

 

それって生姜焼きみたいなかんじですか?
「ううん、ちょっと違う。グレープシードオイルで炒めるの。オリーブオイルだとちょっとまた違っちゃうんだよ。自分の感性だから。僕はそういうのを考えるのが好きだから」
なんと、そんなこだわりの一品だったとは! こちらもいつか味わいたいひと品です。

 

2年後には50周年を迎える「来々軒」。これからも大切に通っていきたい、そんなお店なのでした。

 

※価格はすべて税込みです

(取材・文:Keiko Spice)

来々軒

〒103-0014

東京都中央区日本橋蛎殻町1-38-1
営業時間:11時00分~14時30分(土・祝日は~13時30分)、17時00分~22時00分(月~金)
休:日曜

  • 03-3668-5009