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2017.10.12

あの人のけしからんレストラン「和韓 石鍋 若狭」

教えたいけれど教えたくない、でも仲のよい人には教えたい!
そんな名店を食通がリレー方式で紹介していきます。

今までの食通たちの“けしからん”レストランはこちら

あの人のけしからんレストラン「和韓 石鍋 若狭」

紹介してくれた人 宇多 聡子さん(編集者)

これ、悩むでしょ。そりゃ、我が『エル・グルメ』編集部内では“ミートラヴァー”だの“アカミニスト(牛の赤身をこよなく愛する人という、弊誌が作った造語)”などを豪語しておりましたが、まさか「肉」を謳うサイトから「肉料理のおいしいお店」を教えて欲しいとお声がかかるとは……。二つ返事でお引き受けしたものの、そこまで肉について語れるか不安だし、過去の執筆メンバーを見れば、業界で名の知れたお肉好きばかりだし……。「まずいことになった」と悩みまくった末にチョイスしたのが、東京・中目黒にある「若狭」。

 

「日本料理?」お連れする友人たちに店名だけ伝えると、大抵この答えが返ってくる。けど、ここで楽しめるのは韓国料理。それも今までのそれとはひと味違う。日本全国から店主の若狭岳男さん自らが厳選した素材と和の調理法を匠に融合させた「和韓料理」が味わえる店。

 

なかでもイチオシが、岩手県の銘柄豚「佐助豚」を使った「佐助豚・胡麻 サムギョプサル」(3,600円)。この豚は5年ほど前に『エル・グルメ(当時はエル・ア・ターブル)』の豚肉特集で紹介させてもらった。そのときに食べた味が最高で、「もう一度食べたい」と思っていたけれど、その後、数々のレストランに行くも巡り会えず。若干その名も忘れかけていた(失礼!)頃に「若狭」で運命の再会。

 

ガリッと香ばしく焼いた程よい厚みのあるバラ肉が豪快にのったプレートからは、それだけで白米が食べられそうなほど香ばしい香りが漂う。肉全体には溶け出した脂がいい感じに絡み、キラキラと輝いている。この脂こそが、岩手の大自然で育ち、試行錯誤の末誕生した、豚肉、折爪三元豚 佐助豚の魅力。ひと口食べたとたん、脂はサッと消えてなくなり、その後に強い甘みが広がる。余韻も驚くほど長く、肉質はキメが細かく柔らかい。噛めば噛むほど旨みを実感できる。素材の味だけでどんどんテンションが上がるのだから、すごいパワーの持ち主。

 

まずは、そのまま食べて肉のおいしさを実感して。その次は香川県で有機栽培された香り高いごまをたっぷりつけて、野菜にくるんでぱくっと一口。肉の甘さにごまの香ばしさが加わって最高の味わいに。あとは野菜や薬味と一緒に召し上がれ。ボリューム満点なのにあっという間に完食してしまうこと、間違いなし。

 

もちろんそれ以外の料理も充実。「季節チヂミ」(1,300円)は定番のニラの変わりに国産の旬野菜がたっぷり。表面はサックサク、なかはもっちり。この焼き立てアツアツの一皿とビールがあれば「幸せ♪」って思える。そして〆にはぜひ「若狭・特製盛岡冷麺」(900円)を。コシの強い麺に牛骨スープと昆布やかつおなどの魚介でとった和だしを合わせた、トロッと濃厚なスプープが絡む、同店の自信作。「もうお腹いっぱい〜!」と叫んだあとに、ぺろっと食べ尽くす女子を何名も見てきた。

 

正直、韓国料理は1年に数回食べるか、食べないか……。だけど「若狭」は別。中目黒で6年目、開店2年半でミシュランガイドのビブグルマンを獲得しただけはあり、魅力にあふれたオリジナリティ満点の料理の数々がメニューを賑わせ、毎日通いたい! そんな風に思わせてくれる一軒なのだ。

和韓 石鍋 若狭

〒153-0043

東京都目黒区東山2-3-6

営業時間:17時〜24時

休:不定休

公式web:http://wakasa-ishinabe.com/

  • 03-6452-2460

宇多 聡子さん

宇多 聡子さん

編集者。
料理をメインとしたライフスタイル雑誌『ELLE gourmet』(ハースト婦人画報社)の編集者を勤める。国内だけでなく世界のトレンドをいち早くキャッチしたおしゃれフーディーのための『ELLE gourmet』は、偶数月6日発売の隔月刊。公式オンラインもギャザリングのヒントや日々の食事に役立つレシピなど内容充実。