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肉の用語集

ここでは、お肉にかかわる様々な用語を解説していきます。
※公益財団法人日本食肉消費総合センター 「食肉基本情報」引用

赤もの

牛、豚などの内臓のうち、心臓、肝臓、横隔膜、舌、食道など、色の赤い部分のことをいいます。

アキレス

後肢にあるアキレス腱のこと。腱は長時間加熱するとゼラチン状になるため、おでんの材料としておなじみです。

アクチンactin

筋肉の収縮たんぱく質。ミオシンと結合、解離を繰り返すことによって、相互に滑り合う運動をして筋肉の伸び縮みが生じる。アクチンの分子量は約4万で単分子は球状をしているため、G-アクチン(Gはglobular、球状の意味)と呼ばれ、それが長く糸状に連なってF-アクチンとなり、それが2本のらせん状に巻いてI-フィラメントを作っている。I-フィラメントにはトロポミオシン、トロポニンというカルシウムイオンの濃度の差によって機能を果たすたんぱく質が含まれ、筋収縮を調節している。

アクトミオシンactomyosin

筋収縮たんぱく質のこと。アクチンとミオシンの結合物。筋原線維の細いフィラメントを形成するアクチンと太いフィラメントを形成するミオシンとの結合が死後硬直の主要因である。両たんぱく質の結合強度の減少が解硬(硬直解除)をもたらす。

アナンダマイドanandamide

食肉に含まれる多価不飽和脂肪酸のアラキドン酸が体内で変化してできる物質。「至福物質」などと訳されている。人間の脳にある快感中枢を刺激してヒトに至福感をもたらし、また、鎮痛作用もあるといわれる。

アバディーン・アンガス

ショートホーン、ヘレフォードと並ぶ世界三大肉用種の一つで、北スコットランドが原産地です。毛色は黒毛で無角、脚は短く体高は低く、丸みをおびた典型的な肉用型。成体の体重は雄で900kg前後、雌で530kg前後。早熟で、筋肉内の脂肪交雑形質に優れており、外国種の中では最も優れた品種として評価されています。
アメリカをはじめ世界各地に分布。日本へは1916(大正5)年に導入され、無角和種の造成に貢献しました。

アミノカルボニル反応

しょうゆをベースにしたタレに漬けて焼く鶏肉の照り焼きは、外国でも人気のようです。熱したフライパンに入れたとき、ジャッとしょうゆが焼けてなんとも食欲をそそる香りがあたりに漂います。肉のクセがみごとに消えてしまいます。
これは、肉やしょうゆに含まれているアミノ酸やペプチド、糖分などが、熱によってメラノイジンという香りの成分を作るからで、アミノカルボニル反応といいます。

安全管理

食肉の安全を守るためには、農場から食卓まで(fromfarmtotable)、すなわち生産者から消費者までがそれぞれの立場で衛生管理を行うことが重要です。
消費者自身が食肉の保存・調理方法に注意することはもちろん大切ですが、まずは生産者側が健康な家畜を育て、食肉生産・加工、流通・販売のすべての段階で管理を徹底し、安全な食肉を消費者に提供することが基本です。
そのために、国や都道府県ではきめ細かな安全管理に取り組んでいます。

まず、生産の段階において、健康な家畜(牛、めん羊、山羊、豚、馬)や家禽(鶏、あひる、七面鳥、うずら)を飼育することが重要です。家畜・家禽の伝染病を予防したり、衛生的に飼育管理するために、農林水産省では基本方針を作っています(家畜伝染病予防法、家畜保健衛生所法、飼料安全法、動物用医薬品取締規則など)。これらに基づいて、都道府県の畜産主務課が実情に合った対策を立てています。そして、実際に生産農家の指導にあたるのは家畜保健衛生所の家畜防疫員(獣医師)です。
次に、食肉の生産・加工・流通の段階でも徹底した安全・衛生管理が行われます。と畜場や食鳥処理場では、食肉検査(と畜場法、食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律に基づく)が1頭ごと、1羽ごとに行われ、食肉の流通・販売過程では、食品衛生法に基づいて、食肉検査や食肉販売店への立ち入り検査などが行われています。
また、輸入食肉については、農林水産省の家畜防疫官や厚生労働省の食品衛生監視員がそれぞれの法律に基づいて水際での検査を行っています。

安全管理

イノシン酸(イノシンさん)inosinic acid

食肉や魚に存在するうま味成分。遊離アミノ酸とともに、食肉のうま味を構成する重要な物質。これに、グルタミン酸が加わると、成分の相乗効果でうま味が深く強くなる。

インジェクションinjection

食肉加工品の製造用語。塩水注射のこと。塩せきの時間短縮と、均一化を目的として塩せき液を原料となる肉に注入すること。筋肉注射法と血管注射法がある。現在、一般的に行われているのは筋肉注射法で、原料肉に塩せき液を直接注入する。ハム類の製造には国内外を問わず広く行われている。血管注入法は骨つきハムのような血管組織が残っているものに注入する方法であるが、現在はほとんど用いられていない。

インテグレーション、インテグレーター

インテグレーションとは、直営農場を経営したり、販売も大手スーパーと販売契約するなど、生産、解体、販売の各段階の一部または全部を、同一資本が系列化し統合することを指します。また、インテグレーションを行っている会社、法人などをインテグレーターと呼んでいます。日本では主に総合商社などが中心的な役割を担っています。アメリカで始まったシステムで、わが国でも1960年代にブロイラー生産に始まり、鶏卵、肉豚、肉牛の順に広がってきました。

インテグレーション流通

ブロイラーの産地でのと殺・解体処理の普及、解体品の大量流通時代になるにつれ、ブロイラーの飼料を供給する飼料会社が生産・流通の新しい担い手として登場してきました。その多くは総合商社系資本によるもので、垂直的統合(バーティカル・インテグレーション)の形で産、加工、販売の一貫体制を組むことから、この統合流通業者をインテグレーターと呼んでいます。中には、生産者を雇用して、直営の巨大システム農場を経営する例もあります。鶏肉は、牛肉や豚肉とは異なり、飼養期間が短く、生産性も高く、資本回転率もよいことなど企業形態による生産流通組織を成立させる条件がそろっているためインテグレーション流通が主流となったのです。

エージドビーフaged beef

と殺後の枝肉を0℃前後の冷蔵状態で輸出し、輸送期間中に熟成させ、熟成終了後、 マイナス33℃以下の低温で急速凍結したもののこと。輸入牛肉にはフローズンビーフ、チルドビーフ、エージドビーフの3形態がある。フローズンビーフは解凍後の肉質がかたく、熟成を必要とし、チルドビーフは生肉なので保存性が悪いといった欠点がある。エージドビーフは、フローズンビーフとチルドビーフの問題点をうまく解決している。

エージングaging

熟成のこと。と殺直後の食肉はやわらかく、保水性が高いが、味や香りに乏しい。しばらく放置しておくと死後硬直のためにかたくなり、保水性も低下する。しかし、この後低温でさらに貯蔵すると再びやわらかくなり(解硬)、保水性も一部回復して、味や香りが向上する。このように、死後硬直のあと、貯蔵することで食肉のおいしさが向上することを熟成(エージング)という。熟成に要する時間は2~4℃において、牛肉は10日前後、豚肉は3~5日、鶏肉は半日~1日。

枝肉(えだにく)

家畜をと殺し、はく皮(皮をはぐこと)し、内臓を摘出し、頭・足・尾などを取り除いたもののこと。

枝肉取引

枝肉の状態で行う取引で、枝肉取引規格に基づいて行われています。枝肉とは、と畜場でと殺された肉牛や肉豚を、血液や皮、頭部、内臓などを除去し、これを中心線に沿って背骨のところから2分割した半丸状のものです。このとき除去された内臓は、副生物として流通します。
生体からの枝肉歩留まり(生体から皮や内臓などを取り除いた枝肉の割合)は、牛肉で57~63%、豚肉で65~70%くらいです。
枝肉の取引は、主に卸売市場(中央・地方)が舞台となります。卸売業者や仲卸業者、小売業者や加工メーカーなどによる「せり」が行われ、生産者も立ち会って、公明正大に売買されます。市場での取引価格は毎日公表されます。

枝肉取引規格

食肉卸売市場および食肉センターにおける牛豚枝肉の公正な取引を推進するため、(社)日本食肉格付協会が農林水産省畜産局長(現・生産局)の承認を経て定めたもので、全国統一されています。

牛肉は、歩留まり等級と肉質等級を組み合わせた15段階で格付されます。

歩留まり等級とは枝肉の重量に対する肉の割合で、ロース断面積、ばら肉の厚さ、皮下脂肪の厚さ、冷と体重量の4項目について決められた数値によりA~C(A:72以上、B:69以上72未満、C:69未満)の3等級に区分。肉質等級とは脂肪交雑、肉の色沢、肉のしまりときめ、脂肪の色沢と質により、5~1等級に区分されます。
豚肉は、重量と背脂肪の厚さ、外観、肉質をもとに、極上、上、中、並、等外の5段階に格付されます。
なお、現行の規格は牛が昭和63年4月、豚が平成8年10月に改正実施されています。

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塩せき(えんせき)

食肉加工品を製造する工程で、原料となる肉を食塩、発色剤(亜硝酸塩、硝酸塩)、砂糖、香辛料など(これらを塩せき剤という)とともに、一定期間漬け込むこと。多くの場合は低音(2~4℃)で行われる。塩せきの場合は、発色剤を必ず添加しなければならない。食塩のみで行う場合は「塩漬け」として区別されている。主に、ハム、ソーセージ、ベーコンなどを加工するときに行う。最近ではインジェクション(注入法)により塩せきが行われることが多い。

カウミートcow meat

老廃牛(種育や搾乳の役目が終わった雌牛)の肉のこと。肉の色は濃く、肉質はかたい。また、脂肪もほとんどない。味は濃厚で、煮込み料理、缶詰、ハンバーグの原料として使用されている。

格付

社)日本食肉格付協会が定めている牛、豚の枝肉及び部分肉取引規格に基づいて、協会の格付員が行う等級付けのこと。肉質や歩留まり(全重量に対する可食部重量の割合)によって等級が決められ、取引をする場合の目安として利用されます。
枝肉格付は、昭和37年に、食肉の流通の合理化の一環として食肉中央卸売市場で始まり、その後地方卸売市場、食肉センターでも行われるようになりました。

加熱

加熱

食肉のおいしさの構成要素である味(うま味、こく、脂肪のなめらかさ)、香り(生鮮香気、加熱香気)、色、テクスチャー(かたさ、やわらかさ、もろさ、かみごたえ)、保水性(汁け、うま味)は加熱によって変わります。
加熱による香りの変化については、牛肉を例に挙げると1000種類くらいの化合物が関与していることがわかっています。さらに加熱により、イノシン酸などのうま味成分の増加が見られ、これらが複雑なおいしさを作り出していると考えられます。
加熱によるテクスチャーの変化は、食肉の主成分であるたんぱく質の変性によって起こります。食肉が最もやわらかくなるのは内部温度が45~50℃ぐらいで、これを過ぎると徐々に軟化の度合いが下がり、70℃前後でかたくなります。その後長時間加熱をしたり、圧力鍋などで加熱を続けると、再び軟化します。
また、食塩を添加すると食塩のイオンがたんぱく質の結合をゆるめ、これによって食肉の保水性が向上し、加熱したときのやわらかさになることも知られています。

世界各地の食肉の調理法

食肉のおいしさは、調理法によってさまざまに変化します。世界各地の食肉の調理法を調べてみると、各地でそれぞれ独自の食文化が発達し、食肉の食べ方にも大きな違いが見られることがわかります。
食肉をおいしく食べるには、どんな調理方法をすればよいかと考える点は世界共通ですが、気候風土、狩猟民族か牧畜民族か農耕民族か、宗教、政治など、さまざまな要素によって食べ方は異なっています。
例えば、狩猟による肉食から、牧畜を行うようになり、肉食が食生活の基本となった民族がある一方で、木の実や草の実の採取から、米や小麦など穀物主体の食生活が基本になった日本人のような民族も多く見られます。このように穀物を主食とする民族にとって穀物はおいしさに加え、収穫量も多いため、肉や魚を副食とするようになったと考えられています。

世界各地でよく利用されている食肉の調理方法を、焼く、揚げる、煮る、いためる、蒸す、ゆでる、生食、その他で分けて調査した結果を見ると、各地域ごとの特徴が見られます。
北ヨーロッパ・イギリス以外のヨーロッパでは、「煮る」料理法が多いのが特徴で、これらの地域では良質の肉が少ないからだという見方もあります。しかし全体的に見ると、肉を主食としている地域では「焼く」が多い傾向にあります。「焼く」調理法が、素材のおいしさを引き出すのに適しているからではないでしょうか。
北極圏では「生食」や「干し肉」にしてアザラシなどの海獣や、トナカイなどが多く摂取されています。
インド、韓国・北朝鮮・日本など東アジアでは、「煮る」料理が多く、中国、モンゴルでは「蒸す」料理が他の地域に比べて多いのが特徴です。
食文化の一つとして肉の調理方法にも、国による、あるいは地域による違いがはっきりと認められます。

調理法

カルノシンの抗酸化作用

カルノシンは2つのアミノ酸が結合したペプチドで、食肉に含まれることは以前から知られていました。最近このカルノシンに酸化を予防する働き(抗酸化作用)があることがわかってきました。
カルノシンは筋肉や心臓、眼球の水晶体に多く含まれています。体内での働きはまだわからないことが多いのですが、筋肉や心臓ではpHを調整するなどの働きを、水晶体では抗酸化作用によって白内障を防ぐなどの働きをしていることがわかっています。
また、鳥類の筋肉や心臓には、カルノシンと構造や働きが似ているアンセリンが多く含まれています。

きめ

きめは、骨格筋を線維の方向に対して直角に切ったときの切り口で、筋束同士がくっついている様子のこと。「きめが細かい」というのは、個々の筋束の直径が小さいことを示している。筋束が細いと筋線維を束ねている筋膜も薄く、物理的強度が小さいため加熱調理した肉もやわらかい。同じ種類の肉で同じ部位で比較した場合は、きめが細かいほど肉質がやわらかく、高品質とされる。一般的に運動量が多い、あるいは強い力を出す筋肉はきめが粗い。

筋線維の太さが食肉のきめを左右する

食肉の大部分は、骨格筋と呼ばれる筋肉です。構造的にみると細くて長い筋肉の細胞である筋線維と、その筋線維を束ねる結合組織の膜から構成されています。この筋線維の束の直径が小さく、密度が高い状態を「きめ」が細かいと呼んでいます。 きめの細かさは、運動量によって異なります。運動量が多いと骨格筋が収縮、弛緩を繰り返すため筋線維も太く強靱となり、運動量が少ないと筋線維も細くやわらかになります。ほとんど筋肉の収縮運動をしない「ヒレ」や「ロース」はきめが細かく、常に運動量の多い「かた」や「すね」はきめが粗い部位になります。

きめ

キュアリングcuring

塩せきのこと。

牛肉のトレーサビリティ

牛肉のトレーサビリティ

(1) 耳標装着
国内で生まれたすべての牛と生体で輸入された牛について、10桁の個体識別番号が印字された耳標が装着されます。

(2) 届出と牛のデータベース化(法施行平成15年12月1日)
酪農家や肉用牛農家など牛の管理者およびと畜者による届出に基づき、個体識別番号によって、その牛の性別や種別(黒毛和種など)に加え、出生から、肉用牛であれば肥育を経てと殺(と畜解体処理)まで、乳用牛であれば生乳生産を経て廃用・と殺までの飼養地がデータベースに記録されます。

(3) 番号表示と取引の記録(法施行平成16年12月1日)
その牛がと殺され牛肉となってからは、枝肉、部分肉、精肉と加工され、流通していく過程で、その取引に関わる販売業者や特定料理提供業者などにより、個体識別番号が表示され、仕入れの相手先などが帳簿に記録・保存されます。

(4) 生産流通履歴の把握
これにより、国産牛肉については、牛の出生から消費者に供給されるまでの間の追跡と、販売されている精肉などから牛の出生の遡及、すなわち生産流通履歴の把握(牛肉のトレーサビリティ)が可能となります。

(5) 国産牛肉の安心確保
消費者は、購入した牛肉などに表示されている個体識別番号により、インターネットを通じて牛の出生からと殺までの生産履歴を調べることができます。

牛肉のトレーサビリティ

グラスフェッドgrass fed

牛の肥育方法の一つで、草を主な飼料として肥育すること。赤身が多い牛肉となる。穀物を与えて肥育するグレインフェッドと区別している。現在、オーストラリアからの輸入牛肉の半分くらいを占めている。

グレイヴィソースgravy sauce

肉をソテーやローストにしたときにできる肉のエキス分を含んだ焼き汁をグレイヴィといい、これをだし汁として作るソースをグレイヴィソースという。仏語ではジュ・ドゥ・ロティ。代表的なものにローストビーフのグレイヴィソースがあり、天板の焼き汁をワインを注いでこそげ落とし、ブイヨンを加えて煮詰め、こして、塩、こしょうなどで調味する。コーンスターチなどでとろみをつける場合もある。

グレインフェッドgrain fed

牛の肥育方法の一つで、主に穀物を与えて肥育すること。この形態で肥育された輸入牛肉をグレインフェッドビーフと呼んでいる。肉質はグラスフェッドに比べると脂肪が多く、日本人好みといわれている。米国からの輸入牛肉のほとんどがグレインフェッドである。

クローブ

釘のような形をしているので、和名は丁字。刺激的、かつバニラ風の甘い香りで、ほろ苦さもあります。ポトフなど煮込み物に。

クローン技術

クローンとはギリシャ語の「Klon=小枝」が語源で、植物の挿し木などによる「複製」を意味しています。クローン技術により、遺伝的に同一の、優れた個体の多数生産、確保が可能となります。畜産分野でも、生産性の向上や品質の向上のための実用化が進められています。つまり、よい肉質の家畜と全く同じものを大量に安く生産することができるわけです。

クローン技術

現在、クローン動物の作出方法は、受精卵クローンと呼ばれるものと、最新技術である体細胞クローンがあります。どちらも「核移植」(核を取り除いた卵子にドナー細胞の核を移植すること)によるもので、家畜のクローンは図(上段)のようなプロセスで作出されます。このプロセスのドナー細胞(核移植のときに提供する細胞)に、細胞分裂が初期段階の受精卵を使うのが受精卵クローン。皮膚細胞や筋肉細胞などの体細胞を用いるのが、体細胞クローンというわけです。わが国では、これまで691頭の受精卵クローン牛、425頭の体細胞クローン牛が全国の試験研究機関等で生産されています(平成16年9月30日現在、農林水産省調べ)。

クローン技術

※クローン牛の安全性
受精卵クローン牛について農林水産省では、「遺伝子の改変・操作を行ったものではなく、また核移植などの操作が染色体に影響を及ぼすことはないため、一般の牛となんら変わるものではない」とし、一般の牛と同等に扱うことが適当と考えられています。

ケーシングcasing

食肉および食肉製品において、塩せき肉、調味肉を直接詰める一次包装用の資材のこと。可食性のものと不可食性のものがある。可食性のものには天然ケーシング(羊腸、豚腸、牛腸など)と人工ケーシング(コラーゲン等を加工)がある。

交雑種

交雑とは異なった品種間での交配を指し、交雑によって生まれた子牛を交雑種、俗には雑種といいます。異なった品種や系統間で交配を行うと、親牛よりも優れた能力を示す雑種強勢効果が現れるため、体格や発育面で優れた牛が生まれます。
また、交雑種は和種に比べて育てやすく、短期間で出荷できるなど、生産コストの引き下げ、生産量の増加などの利点もあります。そのため近年ではホルスタイン種と和種の交雑種(F1)や、F1雌牛を繁殖に用いた交雑種の生産が増加しています。交雑種は、成牛の生産頭数の約22%(平成16年、畜産統計調査)を占めるようになってきました。

公正競争規約

「不当景品類及び不当表示防止法」の規定を受けて景品や表示に関して業界が自主的にルールを決めて規制しているのが公正競争規約です。

食肉の場合は「食肉の表示に関する公正競争規約」(平成7年認定)が定められています。
同規約では、食肉の種類・部位の表示、原産地表示、量目・価格の表示、冷凍の表示、消費期限などの表示を義務づけています。

公正競争規約

コールドチェーンcold chain

低温流通機構とも訳される。食肉などの生鮮食品を冷凍ないし冷蔵し、低温の状態で生産者から加工、製造、流通の段階を経て消費者の手に送り届けるシステムを指し、品質の保持および食中毒等の防止の上で重要な役割を担っている。

五原味(ごげんみ)

五原味

食べ物のおいしさは、多くの要素によって構成されています。味の基本となるのが甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つで、これを基本味または五原味といいます。
このほか、辛味、渋味などがあげられます。食べ物を口に入れると、まず、口腔内の味蕾細胞が味の刺激をキャッチします。さらに、鼻による嗅覚で香りを、口の粘膜による触覚でテクスチャーや温度を、目による視覚で形や色つやを、そして、耳による聴覚で音(そしゃく音)を感じ取り、これらを統合したものが「食味」となります。
また、食事場所の雰囲気や食べる相手、おなかのすき具合、体調などもおいしさに深くかかわってきます。
また、個々人の食習慣なども無関係ではありません。そして、これらが好ましく合致したとき、おいしいと感じ、満足感が得られるのです。

こしょう

さわやかな刺激性の香りと辛さが特徴の、最もポピュラーな万能スパイス。白と黒があり、白は果皮を除いたもの、黒は未熟果の皮つきです。黒こしょうのほうが香り、辛みともに強いのです。ペッパーステーキは、粗くつぶした粒こしょうを押しつけて焼きます。

こま切れ(こまぎれ)

食肉(牛、豚、鶏)を商品として整形したり、スライスしたりする過程などで出る小さな肉片のこと。「切り落とし」と同義に使われることもある。

ジビエ

野鳥、野獣などの野生の動物で、肉が食用となり、狩猟の対象となるもの。フランスでは小さい鳥類(うずら、つぐみなど)、中型の鳥類(きじ、くいななど)、小型の獣類(野兎など)、中型の獣類(猪、鹿など)の4種類に分類している。

しまりfirmness

肉の切り口の肉質のしまり状態のこと。脂ぎった外観や水分が浮いたような状態のものはしまりが乏しい。赤身と脂肪がしっかりと詰まったようになっている状態のものを、しまりが良いとして評価する。良好な脂肪交雑と、過度に融点の低い脂肪を含まないことなどがしまりを良好にする。

シャトーブリアン

牛ヒレ肉の中央部分。非常にやわらかく、きめが細かく、形がよいためフランス料理で珍重されています。
フランス革命のころの貴族で美食家フランソワ・ルネ・ヴィコント・ドゥ・シャトーブリアンの名に由来。

シャリアピンステーキChaliapin steak

ビーフステーキの焼き方の一つ。19世紀末から20世紀初めのロシアの高名な声楽家、シャリアピンが1934年に来日したおり滞在した帝国ホテルで考案され、1936年にメニューにとり入れられた。肉をたたいてのばし、おろしたまねぎをまぶしてしばらくおいてから焼き、前もってみじん切りのたまねぎを薄茶色にいためておいて肉の焼き汁を吸わせ、それをソースとしてステーキにのせる、というもの。

シャロレー

紀元前にローマ人がフランス・シャロレー地区に持ち込んだ在来種に白色のショートホーンを交配して成立したもの。毛色は乳白色で有角。成体の体重は雄で1,100kg前後、雌で700kg前後と大型。成長が早く脂肪の少ない赤身肉が特徴です。日本には1960年に導入され、和種やホルスタインとの交雑に用いられていましたが、霜降り肉を好む日本ではあまり人気が出ず、現在では北海道などで少頭数が飼育されています。

シュラスコ(西・葡)churrasco

ブラジル料理。大きな牛のかたまり肉に太い金串を刺し通してあぶり焼きし、表面の焼けたところから客のテーブルで切り分けてサービスする。たまねぎ、トマト、ピーマンなどのみじん切りを混ぜたドレッシングで食べる。日本でもそのショー的要素が若者に受け、人気がある。狩りの獲物を棒に刺してたき火で焼き、ナイフでそいで食べた、野外料理が始まり。

消費期限

定められた方法により保存した場合において、腐敗等、食品の劣化に伴う衛生上の危害が発生する恐れがないと認められる期限を示す日付。食肉の場合、期限表示は消費期限を原則としているが、冷凍食品や加工品など劣化速度が比較的緩慢なものは、「品質保持期限」や「賞味期限」を用いることもできる。なお、期限表示は食品衛生法施行規則等の改正によって平成7年4月以降義務づけられた。

消費期限の表示

食品衛生法施行規則(昭和23年厚生省令、最新改正平成15年8月)により、事前包装された生肉など劣化速度が早い食品には「消費期限」、卸売段階での食肉など保存がきくものには「賞味期限」、どちらの場合も「保存方法」を表示しなければなりません。
量り売りについては必要ありません。

消費期限の設定は、試験結果による科学的判断か、(社)日本食肉加工協会などが提示している「期限表示フレーム」に基づきます。
食肉の中でも、5日以上もつような状態のよいブロック肉や、冷凍状態の肉の場合は、劣化速度が比較的緩慢なハムやソーセージなどと同様に「賞味期限」での表示が認められています。

消費期限の表示

ショートホーン

原産はイングランド東北部。毛色は赤褐色などさまざまで、角は短くて側方前方に伸び、脚が短くて体高は低く、長方形の肉用型。成体の体重は雄で1,000kg前後、雌で700kg前後。成長も早く、性格も温順なため飼いやすく、肉質もよい品種。日本には1870年ごろから導入され、日本短角種の造成などに貢献しました。

食肉小売品質基準

食肉小売店で小売販売される牛肉および豚肉の部位表示等について定めたもの。従来は小売店によって部位別の表示がまちまちだったが、消費者が購入時に判断しやすいように、昭和52年に農林水産省の通達として定められた。牛肉については、かた、かたロース、リブロース、サーロイン、ヒレ、ばら、もも、そともも、らんぷの9部位、豚肉については、かた、かたロース、ロース、ヒレ、ばら、もも、そとももの7部位となっている。
※食肉小売品質基準(pdf)

食肉の色の見分け方

牛肉の場合、つやのある鮮紅色がよいとされています。ただし、切ったばかりの肉や重なった肉の下側のものは空気に触れていないため、暗赤色をしています。また、家畜の年齢や部位によっても色が多少違います。
若い牛の場合は鮮紅色よりやや淡い赤色ですが、加齢に伴ってミオグロビンの量が多くなり赤みが濃くなります。運動量の多いすね、かた、そとももなどは色が濃くなります。また、牛肉が豚肉に比べ色が濃いのは、ミオグロビンが多いためです。
豚肉の場合、肉色はつやのあるピンク色がよいとされています。牛肉と同じように、かたやそとももなど、運動量の多い部位はやや濃い色になります。

白物 (しろもの)

牛、豚などの内臓のうち、胃、肺臓、子宮、大腸、小腸など白っぽい部分のことです。

シンメンタール

スイス北西部原産で乳肉役の三用途兼用種でしたが、最近では役用はほとんどなくなりました。成体の体重は雄で1,200kg前後、雌で800kg前後で骨太。わが国には明治末期に導入され、熊本の褐毛和種の改良に用いられました。

スイートバジル

イタリア料理でおなじみの、甘くてしかもスパイシーな香り。トマトソースにはバジルが欠かせません。このソースをかけると、カツレツも肉のソテーも即イタリアン。

スカート

スカート・ステーキとしてメニューなどでおなじみです。
横隔膜のことで、ハラミ、サガリなどとも呼ばれています。

すじ肉

結合組織を多く含んだ肉のこと。おでんの材料などでおなじみです。

ステアリン酸(ステアリンさん)stearic acid

炭素数18の飽和脂肪酸。天然の動植物脂肪の中に最も普遍的に存在する。食肉中の飽和脂肪酸としては、パルミチン酸の次に多い。生体内ではエネルギー源として利用されるほか、血中のLDLコレステロールを減らし、HDLコレステロールを増やす働きがあることがわかっている。

ストールstall

つなぎ飼い式の牛舎で、牛を収容する空間のこと。牛が自由に動くことができるフリーストールと、ロープなどでつないでおくタイストールやスタンチョン係留がある。ストールの広さは牛の居住性と人が作業しやすい広さが必要で、しかもふん尿が床に落下せず、できるだけふん尿溝に落ちるような構造が良い。

生産情報公表牛肉JAS規格

生産情報公表牛肉JAS規格

家畜改良センターのデータベースで得られる情報には限度があり、飼養者情報や飼料に関する情報が万全ではありません。
そこで農林水産省は新たなJAS規格として生産情報公表牛肉JAS規格を制定し、第三者機関(登録認定機関)が認定した商品であることを示す生産情報公表JASマークを特定の牛肉に許可しています。

このマークが使用された牛肉では、①生年月日、②雌雄の別、③管理者の氏名または名称、住所、管理の開始年月日、④飼養のための施設の所在地・飼養開始年月日、⑤と畜の年月日、⑥品種、⑦管理者の連絡先、⑧と畜者の氏名または名称、連絡先、と畜場の名称、所在地、⑨飼料の名称、⑩使用した動物用医薬品の薬効別分類、名称などの情報が公表されています。

生食用食肉の衛生基準

生食用食肉の衛生基準

厚生労働省通知(平成10年厚生省生活衛生局長通知)。牛と馬の肝臓、または肉を生食用として販売する場合の基準。糞便系大腸菌および、サルモネラ属菌が陰性でなければならないとしています。また、と畜場、食肉処理場、飲食店における処理基準目標も定められ、下記の(1)~(5)の表示基準が定められています。

(1)生食用であること
(2)と畜、解体されたと畜場の所在する都道府県名(輸入品の場合は原産国名)
(3)と畜、解体されたと畜場名(輸入品の場合は原産国名)、またはと畜場番号
(4)加工した食肉処理場の所在する都道府県(輸入品の場合は原産国名)および食肉処理場名
(5)生食用として供することが可能な期限表示・保存法

セーフガードsafeguard

WTOの特例規定。輸入の急増によって、国内産業に被害が発生した場合において発動される輸入抑制のための緊急措置のこと。ウルグアイラウンドによって策定された。

ゼラチンgelatin

動物の骨、皮などを原料として抽出したコラーゲンを加水分解して得られる、水溶性のたんぱく質。不純物を除いて漂白、乾燥させる。商品としては、粉状、フレーク状、板状などがある。いずれも水に入れてもどしてから加熱して溶かし、使用する。ゼラチンは温水に溶けてゾルとなり、冷えるとゲル化して固まる。ゲル化温度は10℃前後なので、冷蔵庫で冷やすと固まる。加熱しすぎると変性してゲル化しにくくなる。主にゼリーなどのデザートとして食される。アイスクリームの乳化剤、微生物の培養基などにも利用される。

たたきのばす

子牛肉のウイーン風カツレツなどは、肉をたたきのばして薄くするのが特徴。たたくと同時に肉たたきを動かして、肉を均一の薄さにのばしていきます。
巻く料理などでごく薄くしたい場合は、ラップの間にはさんでたたきのばすと、まな板からはがすとき破れず、あとの作業も楽です。

たたく

厚切り肉を1枚丸ごと揚げたり焼いたりする場合は、肉たたきで軽くたたいて肉質をやわらかくしておくと、火の通りもよく口当たりがやわらかく仕上がります。力まかせにたたいて薄くしすぎないようにし、広がった肉は手で縮めるようにして形を整えて次の手順にいきます。

タルタルステーキtartar steak

牛肉を細かくたたいて、生で食べる料理。タルタルは、タタール人風の意味で、タタール人はモンゴルの遊牧民の一部族。彼らが馬肉を生食していたことが広まったといわれている。この料理は生で食べるだけに、ほどよく熟成した新鮮な、脂肪の少ない部位を選び、食べる直前にたたくことが大切。たたいた肉をまとめて卵黄を落とし、薬味にたまねぎ、ピクルス、ケーパー、アンチョビーなどのみじん切りと、塩、こしょう、オリーブ油を添えて、混ぜて食べる。韓国・北朝鮮の生肉料理、ユッケも起源が同じとされている。

タローbeef tallow

牛の脂肪からとった脂。用途は食用と非食用(工業用)がある。

チチカブ(乳房)

乳汁を搾り出して、洗浄したものが流通しています。煮込み用に利用されています。

チャップ

チョップともいい、肋骨つきロース肉のこと。料理用語からきたものとされています。

つけ合わせ(つけあわせ)

主になる料理に添えるもの。仏語ではガルニチュールという。ビーフステーキでいえばフライドポテトとクレソン。日本料理では、あしらい、添え物などの言い方をし、魚の焼き物でいえば甘酢漬けの筆しょうがなど。つけ合わせは、主になる料理の味や彩りを引き立て、しかも栄養のバランスが良いものを選ぶことが大切。ことに日本料理では季節感を大切にし、盛る場所にも決まり事がある。

つけ焼き(つけやき)

和風料理の焼き物の一種。しょうゆなどのたれにつけてから焼く場合と、焼きながらたれをつける(塗る)場合があり、後者は関東では照り焼きといったりもする。

テーブルミートtable meat

ハム、ソーセージ、缶詰、冷凍食品などの加工品以外の食肉で、すぐ調理できるようにカット、スライスされ、食肉店、量販店で販売される精肉のこと。

テクスチャーtexture

食べ物を食べるときの触感のこと。口当たり、舌触り、歯ごたえなど。

テクスチュロメーターtexturometer

テクスチャーは人間の触感であるが、これを客観的に評価するための物理的測定器。人間の咀しゃくに当たる動作を機械にさせ、かたさ、弾力性、付着性などさまざまのデータを得る。食肉・肉製品の物性測定に利用されている。

テッポウ(直腸)

腸の末端にある消化管で、リオナーソーセージやレバーソーセージの天然ケーシングの材料として使用されています。

デボンドミートdeboned meat

枝肉をカットして骨を除いたときに、赤肉が骨に残っているが、これを骨肉分離機で分けて取れた赤肉。ソーセージなどの食肉加工品に利用される。肉の種類や部位によってその品質は異なる。国際規格ではmechanically separated-と呼ばれて、-のところにbeef、pork、chickenなど肉の種類名が入る。

テンダライザーtenderizer

生肉に針状の刃を刺し通し、原形を保ったままでかたい筋や線維を短く切断する道具。肉たたきのことを指す場合もある。家庭用に市販されている。

ドミグラスソース(仏)demi-glace sauce

フランス料理の基本的なソース。褐色でとろみがあり、味が深い。ビーフステーキなど、肉のソテーにかけたり、肉の煮込みに加えてコクをつけたりと、主に肉料理に使う。また、他の褐色系のソースのベースにもする。手間と時間がかかって家庭で作るのは容易ではないので、缶詰やレトルトを利用するとよい。最近では、一流ホテルやレストランの商品も多く出回っている。

トリグリセリド

中性脂肪と同じ。

トリッパtripe(伊)trippa

牛などの反芻(はんすう)動物の胃の総称。英語ではトライプ。牛には胃が4つあり、日本では第一胃をミノまたはガツ、第二胃をハチノス(蜂の巣)、第三胃をセンマイ、第四胃をギアラまたは赤センマイと呼ぶ。センマイはモツ鍋やモツ煮込みにも使われ、ミノは焼き肉でおなじみ。胃を含め、内臓の料理は世界中にあり、香辛料を効かせて野菜、いも、豆などと煮込みにすることが多い。

ドリップdrip

一般には冷凍肉を解凍したときに肉の内部から分離して出る液体のこと。食肉を緩速凍結すると氷結晶の体積が増加して、細胞組織が損傷し、解凍すると細胞内の可溶成分(たんぱく質、エキス分、ビタミン類など)までも水分とともに細胞外へ流出するため、食肉のうま味が低下する。

トリミングtrimming

と殺した家畜を解体し、枝肉、部分肉を作る際、商品形態を整えていくこと(整形)。牛、豚の枝肉は頭部の切断、内臓の摘出、四肢の切断部位について、解体整形方法が取引規格によって定められている。また、部分肉においても骨を取り除いた後、各部分肉の内面・外面に付着する血液、リンパ腺、余剰脂肪などを取り除き、商品形態を整える。

トレサビ法(牛肉トレーサビリティ法)

平成15年6月に制定された「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法」により、国内で飼育されたすべての牛に個体識別番号がつけられ、個別の情報が家畜改良センターのデータベースに蓄積されるようになりました。
また、平成16年12月1日からは、この個体識別番号が枝肉・部分肉・精肉のすべての段階で伝達・記録され、店頭で表示されることが義務づけられました。
店頭表示の方法はプライスカードやPOP、パネル、ラベル、シール、レシートなど多様ですが、消費者は表示された10桁の番号により、パソコンや携帯電話を使ってデータベースにアクセスし、購入した牛肉の、①生年月日、②雌雄の別、③品種、④母牛の個体識別番号、⑤出生からと畜までの間の飼養地(合意があった場合は飼養者名)、⑥転出・転入年月日(移動歴)、⑦と畜年月日などの情報を取得することができます。
このことにより、消費者の牛肉に対する安心感が広がって、牛肉の消費が推進されることが期待されています。
なお、個体識別番号の正確さを担保するために、農林水産省は枝肉段階で肉片を採取し保管して、店頭で試買した商品に表示された個体識別番号によって、保管した肉片との一致をDNA鑑定する仕組みも作られています。

ナツメグ

香辛料。熱帯に生えるナツメグの木の実を割ると、赤い網状の種皮をかぶった種子がある。種皮をメースといい、メースを除いたかたい殻の中にある仁がナツメグ。ともに乾燥させて香辛料にする。ナツメグはスパイシーな甘い香りがして、まろやかなほろ苦さもある。ハンバーグやロールキャベツなどのひき肉料理によく合い、ドーナッツやクッキーにも欠かせない。丸ごとの仁、粉末の市販品があり、丸ごとのはおろし金ですりおろして使う。

肉用牛の肥育

肥育とは、良質の肉を生産するために家畜を太らせること。筋肉と脂肪を増加させて肉質をよくします。一定期間に目的の体重や肉質とするために、濃厚飼料を多く与えるなど独特の育て方をします。素牛(肥育を目的とした肥育開始前の牛のこと)は国内各地で生産されるほか、外国からもわずかながら輸入されています。
肉牛の肥育は、市場(消費者)のニーズに合わせ、品種、性別、月齢などの特色を生かしながら、目的に合った肥育方法が選ばれます。特に和種の肥育には時間と手間がかかるため、どうしても高価格になりがちです。血統を選び、優れた肥育技術があれば、やわらかくて細かい脂肪(さし)の入った高品質の牛肉が生産されます。
和種の肥育は一般的に、生後8~9か月の素牛を仕入れ、主に配合飼料で約20か月肥育し、650~750kg前後に育て出荷します。
乳用種去勢牛の場合は、生後7か月の素牛を13か月間肥育し、約20か月で750kg前後に育てます。
若齢肥育では、前半は骨や筋肉を発達させるため繊維の多い粗飼料を、後半は脂肪を蓄積させるため濃厚配合飼料を与えます。すでに骨や筋肉が発達している成熟素牛を使う普通肥育では、脂肪をつけるのが主な目的となります。

ぬきsteer(牛)/barrow(豚)/wether(羊)

雄の家畜を去勢したものをいう。「こう丸を抜いたもの」という意味。

ノドシビレ(胸腺)

胸腺は成長すると退化して小さくなるため、子牛のものに限られています。
リードヴォー(仏語)とも呼ばれています。

ノドスジ(食道)

かたい筋層でできているため、2~3cm程度の長さに切って煮込み材料として利用されています。

バジルbasil

シソ科の香草。力強い甘い香りとつややかな緑の葉、イタリア料理には欠かせない香草で、イタリア語ではバジリコ。トマトと相性が良く、トマトソースの仕上げに入れたり、サラダに刻んで散らしたり、肉や魚介のトマト煮に添えたりする。

ハツモト(下行大動脈)

ハツ(心臓)の先端についている大動脈弓のこと。一般にはあまり利用されていませんが、細切りにして主に煮込みに用いられています。

ハラ脂(腎、胃、腸周囲脂肪)

腎臓、胃、腸のまわりについている脂肪。
腎臓のまわりの厚い脂肪はケンネ脂と呼ばれ、細かく刻んで料理に使うとこくが出ます。

バルサミコ酢(バルサミコす)(伊)aceto balsamico

イタリア産のワイン酢。白ワインを熟成発酵させて作った酢で、赤みがかった茶色をしている。酢特有のツンとくるにおいと酸味はなく、良い香りがして、酸味がまろやかで甘味さえ感じる。1年ごとに、たるの材質を代えながら5~6年は熟成させる高級品もある。バルサミコ酢を用いてかすかに酸味を効かせたソースは肉のソテーによく合い、バルサミコ酢風味ソースなどと、料理名に入ることもある。日本にも輸入されている。

ハンバーグステーキhamburg steak

日本でもおなじみの、ひき肉の代表的料理。ハンバーグはドイツの都市・ハンブルクのことで、ドイツからの移民がアメリカに伝え、パンにはさんで食べるハンバーガーとして広まった。アメリカでは、肉は牛肉のみで、塩とこしょうをしてまとめ、ビーフステーキのように焼くだけ。あくまでもステーキ感覚で、レア、ウェルダンなど焼き方にこだわる。日本では、牛と豚の合いびき肉を用いることが多く、たまねぎのみじん切り、パン粉、卵などを混ぜる。中までしっかり火を通さなくてはいけない。

ビーフコンソメスープ

コンソメは「完成された」という意味。スープの中でも澄んだもので、テーブルで供するスープです。牛肉は脂肪のない赤身肉を使いブイヨンをとり、卵白を加えてアクを引き寄せて固め、静かに煮るのが特徴です。

ビーフジャーキーbeef jerkey

乾燥肉。塩せきした牛肉をひいて、角型に詰めて形が崩れない程度に軽く湯煮した後、型から取り出して乾燥させ、薄くスライスしたものと、かたまりのまま塩せき、乾燥してスライスしたものとがある。必要に応じて調味料や香辛料を用いる。

ビーフステーキbeef steak

厚く切った牛肉を、フライパン、あるいはグリルパンで焼いた料理。焼けた香ばしさ、にじみ出る肉汁、肉のうまさがストレートに伝わる。味が良くてやわらかいサーロイン、らんぷ、リブロース、ヒレなどがステーキに向く部位。肉は焼く30分前には冷蔵庫から出して室温に戻し、焼く直前に塩とこしょうをふる。

ひき肉(ひきにく)ground meat

肉ひき機(ミートグラインダー、ミートチョッパー)で細かくひいた肉のこと。かたい部位の肉でもひき肉にすると食べやすくなるという利点がある。また、ひき肉は筋線維が切断されていて、加熱によってかたくなることが少ないので、やわらかく食することができる。1種類の肉のひき肉と牛、豚などの混合ひき肉(合いびき肉)がある。空気との接触面が多いため、傷みやすい。ハンバーグやミートボール、ミートローフ、つくねなどが代表的なひき肉料理。

ひき肉を練る

料理によって練り具合は異なり、口当たりをやわらかくするシューマイなどはよく練ります。また、ハンバーグはよく練ると焼いても身割れしません。
ひき肉は室温に長くおくとやわらかくなるので、使う直前に冷蔵庫から出します。
ひき肉に卵やパン粉、野菜などを加える場合は、まず調味料を加えて混ぜ、肉の粘りが出てきてから加えると楽に混ざります。最初は肉を握り込むように、粘りが出てきたら指先で強くかき混ぜるのがコツ。肉が引っ張られるようになればよく練れた合図。ハンバーグは、1個分を両手でキャッチボールをして空気を抜いてから整形します。

ファンシーミートfancy meat

牛、豚の畜産副生物の呼称の一つ。

フィードロットfeed lot

肉用牛の多頭数集団肥育場のこと。米国で始められたが当初は裸地を柵で囲い、無畜舎で濃厚飼料の自動供給装置と給水施設を装備した施設で、肉用牛を多頭数、省力的に集団肥育する施設を意味していた。現在では牧草地で濃厚飼料の自動供給装置と給水施設を装備した施設や、畜舎を装備した施設を含め、かなり広い意味での肉用牛を多頭数集団肥育する場所を意味している。

ブイヨン

ブイヨンはスープストックのフランス語で、同じくだし汁のことです。
本格的なブイヨンは、骨つきの牛すね肉2kgと鶏がら2羽分、香味野菜、スパイスなどで約4Lの水で、2~3時間は煮ます。
家庭では、市販の固形や顆粒ブイヨンを利用すると便利です。

フエガラミ(気管)

ほとんどが軟骨で、特注品としての需要のみに流通されています。

副生物の部位

牛、豚の内臓類は、(社)日本畜産副産物協会によって牛および、豚の部位表示について普及促進が図られています。

副生物の部位

部分肉

枝肉を各部分に分割して除骨した後、余分な脂肪などを除去して整形したもので、カット肉とも呼ばれています。
部分肉は、箱などに詰められて冷蔵状態で消費地に出荷されます。部分肉流通のメリットは、流通の合理化と製造コストや輸送コストの削減にあります。部分肉流通の割合は年々増加し、現在では全流通量の大部分に及んでいます。
枝肉からの部分肉の歩留まり率は牛で75%前後、豚で73%前後。いずれも枝肉の格付等級が高いものほど筋肉が充実して皮下脂肪が少なく、部分肉や精肉の歩留まり率はよくなります。

ブラウンスイスBrown Swiss

乳肉兼用の牛の品種の一つ。最も古い品種の一つで、原産地はスイス北東部、毛色は灰褐色で蹄は黒く、角は短い。アメリカで飼育されているものを特にブラウンスイスと呼んでおり、ヨーロッパではスイスブラウンと呼んでいる。アメリカのブラウンスイスはヨーロッパのものと比べて体格が大きい。わが国には 1902年にスイスから、1904年にアメリカから輸入され、黒毛和種の作出に貢献した。

フランベする

ステーキなどの焼き上がりにブランデーやワインなどの洋酒をふりかけ、火をつけてアルコール分を燃やすこと。料理の香ばしさが一層高まります。

プリオン

プリオン(ProteinaceusInfectiousParticle:PrP)とは、直訳すると「たんぱく性感染粒子」です。プリオンが原因となる病気は「プリオン病(伝達性海綿状脳症)」と総称され、牛のBSE、羊のスクレイピー、ヒトのクロイツフェルト・ヤコブ病などが知られています。
プリオンの構成成分は異常プリオンたんぱくで、正常なプリオンたんぱくの立体構造が変わったものです。正常なプリオンたんぱくは、ほとんどの動物に存在しているたんぱく質ですが、身体の中に存在する正常なプリオンたんぱくが、外部からの異常プリオンたんぱくに接触すると、異常プリオンたんぱくに変化すると考えられています。BSE感染牛の場合、異常プリオンたんぱくは脳・脊髄・背根神経節・眼・回腸遠位部に多く蓄積し、特に脳に集中して存在するといわれています。

ブルbull

成雄牛のこと。カウに対して使われる。

ブレンズ(脳)

やわらかく、独特の風味がある部位。スープの材料として、利用されています。

フローズンビーフfrozen beef

冷凍牛肉のこと。

フワ(肺臓)

肺のことで「フク」ともいい、やわらかい組織の部位です。ソーセージの材料などに用いられることもあります。

ヘーファーheifer

3歳未満の出産経験のない雌牛のこと。ヘーファーより若い12カ月齢程度までの子牛をカーフ(carf)という。和牛は生後1年半くらいで種つけが行われるが、肉用として肥育される雌牛は未経産牛を肥育する。

ヘット

一般的に牛の脂肪組織からとった牛脂のことをヘットと呼び、すき焼きの焼き脂や、ビーフカツレツの揚げ油に用いるとこくが出ます。

ベリーウェルダンvery well-done

肉の焼けぐあいで、肉の中心まで完全に火を通した状態。

ヘレフォート

イングランド・ヘレフォード州が原産の有角の肉専用牛。歴史の古い品種ですが、1900年ごろ米国で無角のヘレフォード種が作られました。強健で暑さ、寒さ、飼料など厳しい自然環境にもよく適応し、性格も温和なため、世界各地で飼養されています。毛色は大部分が赤褐色で、体下部や頭部は白色。成体の体重は雄で1,000kg前後、雌で500kg前後です。厚い皮下脂肪がつきやすく、肉のきめはやや粗く、脂肪交雑形質は比較的低いのが特徴です。わが国には1961年、米国から導入されました。

ポアブルソース(仏)sauce au poivre

ソース・オ・ポアヴル、こしょう風味のソース。肉や魚の料理にかける。作り方は料理によって異なるが、ビーフステーキに合う簡単なポアブルソースは、肉の焼き汁にスープを加えて煮詰め、ブランデーを振り、生クリーム、砕いた黒粒こしょうを加え、塩で調味する。クリームのコクとこしょうのスパイシーさが味の特徴。

ホルスタイン

代表的な乳用牛の一種。2,000年以上も前にドイツからオランダへの移住民が連れてきたものがルーツとされる最も古い品種です。古くは乳肉兼用の品種でしたが、ドイツ・ホルスタイン地方からアメリカに輸入されてから乳専用品種として改良されました。体型上の特徴は改良された国によって異なり、ヨーロッパ産よりもアメリカ産のほうが大型化されています。毛色は白と黒のまだら模様が特徴で、まれに赤白の斑点模様も見られます。日本には北アメリカ大陸から改良されたものが入ってきました。

ホルモン剤

ホルモン剤、特に女性ホルモン剤には家畜の肉質をやわらかくしたり肉づきをよくし、肥育期間を短縮し、飼料効率を高める作用があります。
しかし、合成ホルモン剤のジエチルスチルベステロール(DES)のように、ヒトの流産防止の効果があるものの、これを使用した母体から生まれた女児の発がん率が異常に高いという報告のあるものもあり、ホルモン剤の食肉への残留については、さまざまな不安要因があります。
わが国では、1967年に合成ホルモン剤の使用が禁止されており、現在は天然ホルモン剤についても自主規制されています。米国ではホルモン剤の使用を認めていますが、EUでは全く使用されておらず、使用した食肉の輸入も認めていません。

ホルモン料理(ホルモンりょうり)

牛、豚、鶏などの内臓を使った料理を一般にいう呼び名。内臓はたんぱく質やミネラル、ビタミン類などの栄養に富み、精力がつくといわれることからこう呼ばれる。内臓を野菜とともにみそ味で煮込んだホルモン煮(モツ煮)、内臓のさまざまな部位を塩やたれをつけて焼くホルモン焼き(モツ焼き)などがある。

ホワイトミートwhite meat

鶏肉、子牛肉、豚肉、家兎肉など、赤色のあまり濃くない食肉をホワイトミートと呼ぶ。これに対して、牛肉や羊肉など赤色の濃い肉をレッドミート(red meat)と呼ぶ。

マーブリングmarbling

霜降りのこと。筋肉中に脂肪が不規則な網の目状に沈着している状態の食肉をいう。牛肉の上級肉の意味を持っている。枝肉取引規格の肉質の評価でもマーブリングは重要なポイントとなる。

まえずね

牛肉の前脚のふくらはぎの部分。後脚の部分は「ともずね」という。筋が多いため、肉質はかたい。長時間煮込むと、コラーゲンがゼラチン化してやわらかくなるので、シチューなどの煮込み料理に向いている。圧力鍋を使用すると短時間でやわらかくなる。だし、スープをとるのにも適する。

マレーグレイ

オーストラリア原産の肉用牛。1965年にショートホーンとアバディーン・アンガス種から作られた新品種として登録されました。成体の体重は雄で800kg前後、雌で550kg前後、日本では肥育素牛として輸入されています。

ミートサーモメーター(中心温度計)

食肉用の温度計。ローストビーフなどに差し込んで中心の温度を計り、焼き具合を見ます。温度計を使わなくてもローストビーフの焼き具合を知る方法はありますが、素人にはなかなかむずかしいもの。最高においしく仕上げるためにおすすめです。

ミートソースmeat sauce

ひき肉にたまねぎやセロリーなどの香味野菜を加えてトマト味に煮込んだもの。イタリア料理のパスタに使うことが多く、おなじみはスパゲティミートソース。

ミートパッカーmeat packer

アメリカやオーストラリア、カナダなどでは、食肉産業が国の主要な産業と位置づけられており、これに携わる企業をミートパッカー(meat packer)と称する。パッカーの業務は、家畜の飼育、と殺、解体、加工、流通と広範囲にわたっている。特に、加工業務は多岐にわたっており、カット肉、ハム、ソーセージの加工、缶詰、冷凍食品、デリカテッセン、ペットフードと多彩である。

ミートローフmeat loaf

牛肉、豚肉などを主な原料とし、少量の粉ミルク、でんぷん、ラスク、ゼラチン、ゼリーなどを加えて、香辛料で風味を整えて型に入れ、オーブンで焼いたもの。焼かずに蒸すこともある。ソーセージのグループ。

ミールソリューションmeal solution (MS)

食事の問題解決策の意味。スーパーマーケット側の論理で作られてきた旧来の売場のあり方を見直し、顧客中心の売場作りを意識するという概念で、1996年のアメリカ食品マーケティング協会(FMI)のコンベンションのときに初めて打ち出された考え方。アメリカをはじめ日本においても夕食の食卓の一部を構成する半調理・調理品の店頭陳列を展開する取り組みが行われている。

ミオグロビンmyoglobin

水溶性たんぱく質。生の肉の赤色は主にグロビンとヘム色素からなるミオグロビンに由来する。ミオグロビンの量が多い肉は濃い赤色である。牛肉は豚肉に比べてミオグロビンが多く、色が濃い。と畜直後のミオグロビンのヘム色素に含まれる鉄は還元型で、紫がかった赤色をしているが、時間の経過とともに、空気中の酸素と結合することで、オキシミオグロビンとなり、鮮紅色となり、さらに酸化するとメトミオグロビンに変わり、肉は褐色になる。加齢に伴い、ミオグロビンは増加するため、成獣の肉の方が色が濃い。また、食肉を加熱すると、赤色から褐色に変化するのは、ミオグロビンが熱によって変性し、変性メトミオグロビンになるからである。ハムやソーセージの色が加熱しても変色しないのは、塩せき工程で加えられる発色剤(亜硝酸塩と硝酸塩)の作用によってミオグロビンのヘム鉄がニトロソ化され、安定するためである。

ミオシンmyosin

筋肉の主な構造たんぱく質で、筋肉の収縮と弛緩に関与している。また、死後硬直において重要な役割を果たしている。骨格筋では筋原線維の全たんぱく質のうち約60%を占めている。筋原線維内では重合して太いフィラメントを作る。筋原線維のA帯に存在する太いフィラメントは主としてミオシンの重合体である。ミオシン自身あるいはアクチンと結合したアクトミオシンは、食肉の結着性、保水性に大きな役割を果たしている。

みすじ

「かた」をさらに小割した部位の呼び名。幅広い調理に適している部位。

ミディアムmedium

肉の焼きぐあいのことで、レア(半生)よりはよく焼けているが、肉の中心部がまだ生の状態。

メイラード反応(メイラードはんのう)maillard reaction

食品の酵素作用によらない化学反応による褐色化(褐変)のこと。酵素的褐変と同時に起こる場合もある。この反応は食品中にアミノ基とカルボニル基が存在する場合に起こるので、ほとんどの食品が褐色化を起こす素質を持っている。褐変現象はpH、温度などの影響を受けやすく、アミノ酸の損失などの栄養低下につながる。しかし、食品の褐変は独特の香り・色・つやなどを生成する、抗酸化性ができて保存性が高まるなど価値を向上させる場合が多い。みそ、しょうゆなどは好ましい褐変の結果である。発見者の名をとってメイラード反応という。アミノカルボニル反応 amino-carbonyl reactionともいう。

モウチョウ(盲腸)

煮込みに用いられますが、子牛の盲腸はソーセージのケーシングとしても利用されています。

モツ

畜産副生物のことで、臓物からきた呼び名。肝臓(レバー)、心臓(ハツ)、胃(ガツ)、腸(ヒモ)、腎臓(マメ)、脳(ブレンズ)、肺臓(フワ)、舌(タン)、尾(テール)、砂嚢(砂肝、砂袋)などがある。

モニタリング検査

抗生物質などの医薬品が残留している可能性等を検査するために、食品衛生監視員による抜き打ち検査が行われています。
基準量を超える医薬品が残留していた場合は、食用として販売することができません。

モニタリング検査

融点

こくは、脂肪の融点(脂肪が溶け出す温度)によって変わります。一般に脂肪の融点は不飽和脂肪酸が多くなると低くなります。
和牛肉の脂肪酸構成を見ますと、ほかの品種と比較して不飽和脂肪酸が多くなっています。
このことが牛肉のなめらかさ、すなわちこくや、やわらかさと関係していると考えられています。

ヨーロッパの肉食思想

ヨーロッパでは、麦畑以外の土地は草が自然に生える牧草地です。自然に生える草は茎がやわらかいため、牛や羊、山羊など草食動物には格好の飼料となります。
雑食動物の豚もまた、周辺のカシの木の森林に放置しておけば、どんぐりをえさにして育ちます。
このように、ヨーロッパは牧畜が大変発達しやすい自然環境にあり、そのため、森林を開拓して畑を切り開いた日本とは違って、麦作と放牧が同じ土地で展開できる農法が発展したのです。

家畜は貴重な食料であるとともに、家畜の糞尿から作られる肥料によって麦畑の地力が回復するというメリットもあります。このように畑は麦作と放牧を繰り返す穀草式農法が行われていたわけです。これが発展し12、13世紀には三圃式農法へ。つまり耕地を春まきの大麦とえん麦、秋まきの小麦とライ麦、放牧の3つに分けて毎年交互に使うことで連作障害を防ぎ生産効率を高めたのです。
さらには、放牧地には単なる草地から、牛や羊にとって飼料価値の高いクローバー、ルーサン、ライグラスなどが栽培されるようにもなりました。

18世紀後半から19世紀にかけての農業革命では、麦栽培のあと、数年はクローバー、かぶ(飼料用ビート)、てんさい(砂糖生産用)、じゃが芋、とうもろこし、えんどうなどを栽培して、また麦に戻るという輪作が行われました。こうした麦以外の作物は牛や羊の飼料にも回され、特にじゃが芋は豚の飼料となり、家畜の生産向上に役立ったのです。
ヨーロッパでの肉食を大きく変化させたのがアジアからの香辛料、特にこしょうの輸入です。腐敗防止と食味の点から、こしょうは肉を食べるときに欠かせないものとなり、中世の金貨とさえいわれるほどの高価で貴重なものでした。この香辛料をインドから直接入手することをきっかけとして、15世紀から大航海時代が始まりました。
香辛料が気軽に使用できるようになると、ソーセージに加工して保存する方法も一般的になりました。そして、新大陸発見でもたらされたじゃが芋栽培が北ヨーロッパに広がり、飼料事情が好転して豚の越冬飼育が可能となります。
19世紀後半には、冷蔵技術の進歩等によって本格的な肉食の文化が開花、肉食の安定期を迎えるわけです。

ヨーロッパの人々にとって、長い間、肉は貴重な食料であったため、その食べ方もむだなく徹底しています。
頭から尾まで、骨や脳、内臓、血液に至るまで余すことなく食用としました。
また、保存加工食品としてのハム、ソーセージ、ベーコンなども多彩に作られてきました。

ラグー(仏)ragout

煮込み。

らんいち

牛部分肉取引規格上の名称。牛半丸枝肉の小売用としては「もも」のうち、ロインに近い部位を指す。

リードヴォー(リ・ド・ヴォー)

risdeveau、子牛の胸腺を指す仏語。俗称「ノドシビレ」。
やわらかく、フランス料理ではソテーや煮込み料理として供されます。

リン酸塩(リンさんえん)phosphate

通常、オルトリン酸塩のことをいう。ポリリン酸塩、ピロリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩の総称としていう場合もある。食品添加物として使用される。保水性、結着性の向上効果のほか、塩せきした肉の色を安定化する効果がある。1976年に食品添加物として認可された。一般に市販されているリン酸塩製剤は効果の有効性と使いやすさを考えて、数種類が混合されている。

レアrare

肉の焼きぐあいのことで、いわゆる半生焼き。

レッドミートred meat

牛肉や羊肉など赤色の濃い肉を指す。レッドミートに対して、鶏肉、子牛肉、豚肉、家兎肉など、赤色のあまり濃くないものをホワイトミート (white meat)と呼ぶ。

レバーソーセージliver sausage

豚や牛のひき肉に細切りしたレバーを混合してケーシングに充填し、加熱または乾燥させたもの。ドイツでは40種類以上、他の欧米諸国でもかなりの種類が作られている。レバーの割合を全重量の50%未満の範囲で用いるなど、日本農林規格で定められている。

レバーペーストliver paste

牛、豚、兎などのレバーに畜肉などを加え、ケーシングなどに充填し加熱したもの。レバーソーセージと似た製品だが、パンなどに塗れるようにやわらかくしてあるのが特徴。レバーの割合が全重量の50%を超えることなど、日本農林規格で定められている。規格では、ソーセージの中に含まれているが、むしろスプレッド類(ペースト)に属する。

レモンバターソース

クリーム状に練ったバターにレモンの皮のすりおろしを加えて冷やし固めます。ビーフステーキにのせるとほどよく溶けて、レストラン並みのおいしさに。

レンダリングrendering

脂肪を加熱して溶かし出し、精製することを意味する。実際には牛、豚、家禽類の廃棄物である骨やほかの副産物を集めて、レンダリング工場でペースト状にし、遠心分離などの工程を経て脂肪を分ける。脂肪を取り去った固形物は飼料などとして利用される。これらの作業を行う施設を化製場という。

ロース芯(ロースしん)rib eye

ロースの大部分を占める胸最長筋のこと。この部位の断面の肉の色、光沢、きめとしまり、脂肪交雑の判定から肉質の評価を行う重要な部位。

ローストroast

肉の大きなかたまりを(鶏や鴨などは丸のままで)オーブンで焼くこと。直火にかざして焼く場合もある。料理名はローストビーフ、ローストチキンなどになる。肉以外の材料をオーブンで焼いても、料理名にローストとつけることはない。

ローストビーフroast beef

牛のかたまり肉をオーブンで焼いた、牛肉の代表的料理。肉はある程度脂肪のある部位が焼いておいしく、家庭のオーブンでは1kg前後が焼きやすい。 230℃ぐらいの温度で1時間ほど焼くが、レアなどの焼きぐあいは素人ではむずかしいので、ミートサーモメーターを使うとよい。

ローズマリーrosemary

シソ科の香草。すっきりとした清涼感のある甘い香り、さわやかなほろ苦さが特徴。この香りは加熱しても弱まらず、長続きするので、肉のローストや煮込みに使う。ことにクセのある羊肉のローストにはよく合う。乾燥した葉、それを粉末にした香辛料もある。

ローリエ

月桂樹の葉。ビーフシチューなど煮込み料理には欠かせません。ローリエとこしょうがあれば、洋風お総菜料理にはこと足ります。